#セロトニンの活性化
浜松の高柳さんが初孫が生まれた5年前偶然飛来したコウノトリの写真を送ってくれました
ひと昔、20年ほど前のことになるが、ここ可睡斎という禅寺で当時東邦大学の有田秀穂医学博士が座禅と脳内伝達物質セロトニンの関係というようなお題目の講演をなさったことがありました。素人的にざっくり話せばアドレナリンやドーパミンを司り、心のバランスを保つ役目があるのだそうです。
朝日を顔に浴びせるのが最も効果的だそうで、前頭前野に朝日が当たるとセロトニンが活性化し現代病と言われるうつ病の予防につながるということでした。相手の目を見て話をすることの大切さは前頭葉を鍛えるという効果もあるらしいのです。
今朝のNHKあさイチで、若者の多くが1.5倍速、2倍速で、撮りためた映画やドラマ、お笑い番組まで視聴してそれが当たり前になっている現状を伝えていた。小ぼけ老人化し始めた自分がこんなことを言っても、負け惜しみじみて聞こえるだろうが、職場でも若いスタッフとのコミュニケーションに違和感を覚えてしまう。こうしてほしい、こういうことなんだけどと、ついくどくど説明を始めてしまう。逆効果なのだと分かっていて、やばい止めなくちゃと思うのだけれど、ブレーキがかからない。相手は日頃から倍速視聴の訓練をしているので、一瞬であれこれ理解しているようだけれど、はたしてどこまでこちらの真意が伝わっているのか不安、不思議でならない。
倍速で見て理解しているとはすごい能力? 信じがたいが若者たちはそれで十分満足しているという。驚くほど多くの作品を斜め見して、ザックリあらすじや流れをつかみ、周りと話題を合わせることが大切なのだという。摩訶不思議!
世間の多くのデスクワークも同じ部屋、隣にいながら伝達はメール、スマホを神機のように操り、チャチャっと要件を伝え、理解し行動に移していると聞く。 有田先生の話を思い出すと、相手の表情を読み取りながら、言葉の奥に隠れた、今相手は怒っている?躊躇している?馬鹿にしている?フレンドリー?よく解っていない?等など、微妙な心情を読み解き、気配を汲み取る訓練をしないと前頭前野は衰え、セロトニンは不活性化して心の病を誘発すると考えられるという。
あまりにもスピード重視の世の中になって、あわあわしているうちに言葉も忘れ、えーと、あれあれ、なんだっけなどと言ってるうちに「うざい!」の一言で意思の疎通が一方的に閉ざされる。しかも聞いて分かったふりを演じるのは役者なみ。我々の若い頃も今時の若ものは!!と嘆かれていたはずなのに、今では老いぼれ側の最前列にいて疎まれている。
不登校の子供たちが増え、引きこもりが増えて今や100万人を超えるという統計まであるそうだ。家に閉じこもってスマホを触って、本を読んで、外へはコンビニに出かけるだけ。なるべく人目につかないように行動している実態から、もっと総数は驚くほど多いのかもしれない。セロトニンなんてとっくの昔に枯れてしまったのではなかろうか
週休二日にして、やっとその休日の使い方に慣れつつある。当初は何をどうしたらいいものやら、あたふたするうちに休みは明け、作業室に閉じこもる毎日が続いた。引きこもりの一種なのかもしれない。アルコール依存症があるように、仕事依存症が私の体には染み着いている。仕事をしていないと不安でならないのだ。バブルが弾け、リーマンショックで景気が落ち込む最中で開業したおかげで、働かないでは家族を食べさせていけない状況だったのです。サラリーマンも大変だったでしょうが、自営業者には大変な30年でした。年間30日休めたらラッキーと思えるほどでその習慣が当たり前になってしまった。女房子供には申し訳ないことをしたと反省しきりだけれど、もう過去は取り戻せません。
二日間の休みは庭で鍬を振るい、刈り払い機で雑草を刈り、生け垣を手入れする。それじゃ休んだことにはならないと笑われるが、私の祖先は 水飲み百姓だったに違いない。
常連さん達には申し訳ないが、2月1日から6日まで、孫を訪ねて南の島に行ってきます。私に同調して働きづめの女房殿へのご褒美です。今時こんなに働く女房殿は珍しいと思います。コロナ禍が本格的に引き始めたらもっと本格的な休みを有効活用してみたい。南の島ではセロトニンが活性化して活力が湧いてくるに来るに違いないのです。乞うご期待!!
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